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こども家庭庁 令和4年度の児童虐待相談対応件数(速報値)を公表

2023.09.12お知らせ

児童虐待相談対応件数(速報値)を公表

こども家庭庁は9月7日、令和4年度の児童相談所による児童虐待相談対応件数(速報値)を公表しました。件数は219,170件で、前年度より11,510件(+5.5%)増え、過去最多を更新しました。

相談の内容別件数は、多い順に、心理的虐待129,484件(全体の59.1%)、身体的虐待51,679件(23.6%)、ネグレクト35,556件(16.2%)、性的虐待2,451件(1.1%)となっています。前年度比では、増加率順に、ネグレクトが+13.0%(4,108件の増加)、性的虐待が+9.0%(204件の増加)、身体的虐待が+4.9%(2,438件の増加)、心理的虐待が+3.8%(4,760件の増加)となっています。

相談の経路別件数は、多い順に、警察等112,965件(全体の51.5%)、近隣知人24,174件(11.0%)、家族親戚18,436件(8.4%)、学校14,987件(6.8%)となっています。

 件数が増加した要因としてこども家庭庁は次の3点をあげています。

〇心理的虐待に係わる相談対応件数の増加
(令和3年度124,724令和4年度129,484件<+4,760件>)

〇警察等からの通告の増加
(令和3年度 103,104令和4年度:112,965件<+9,861件>)

〇令和3年度と比べ児童虐待相談対応件数が増加した要因として、関係機関の児童虐待防止に対する意識や感度が高まり、関係機関からの通告が増加(地自体への聞き取りから)

同時に、「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第19次報告)」についても公開され、次のような報告がなされています。

<死亡事例>

・心中による虐待死事例18件(24人)を含む68件(74人)
 ※1 令和341日から令和4331日の間に発生した児童虐待死事例
 ※2 参考)18次報告は、66件(77人)
 ※ 都道府県等が虐待死と断定できない事例のうち21件(21人)について虐待死として検証すべきと判断されたものを含む

<死亡事例の分析>

〇心中以外の虐待死(50/50人)について

・子どもの年齢
0歳」・・・24例(24人)で全体の48.0%を構成。この中、月齢0か月児が6/6人で25.0

・主な虐待の類型
「身体的虐待」・・・21/21人(42.0%)、「ネグレクト」・・・14/14人(28.0%)

 ・加害の動機(複数回答)
「しつけのつもり」が2/2人(4.0%)、「その他」が13/13人(26.0%)

 ・妊娠期・周産期における問題(複数回答)
「予期しなかった妊娠/計画していない妊娠」・・・16/16人(32.0%)
「医療機関から連絡」・・・16/16人(32.0)
「妊婦健康診査未受診」・・・14/14人(28.0%)
「低体重(2,500g未満)」・・・14/14人(28.0%)

  ・養育者(実母)の心理的・精神的問題等
「育児不安」・・・17/17人(34.7%)「養育能力の低さ」・・・17/17人(34.7%)

 〇心中による虐待死(18/24人)について

・子どもの年齢
「3歳未満」・・・9人(37.5%)

・加害の動機(複数回答)
「保護者自身の精神疾患、精神不安」・・・9人(37.5%)
「育児不安や育児負担感」・・・4人(16.7%)
「夫婦間のトラブルなど家庭に不和」・・・4人(16.7%)

詳しくは、こども家庭庁Webサイト内「こども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第19次報告)」をご確認ください。
https://www.cfa.go.jp/councils/shingikai/gyakutai_boushi/hogojirei/19-houkoku/